自営業の債務整理について、売り上げ減少や経費高騰で膨らんだ借金を前に「もう廃業しかないのか…」と1人で悩んでいませんか?
しかし、その決断を下すのはまだ早いかもしれません。
本記事では、弁護士が、あなたの事業と大切な資産を守りながら借金問題を解決するための3つの債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)を徹底解説。
それぞれのメリット・デメリットを比較し、あなたの状況に合った最善の方法がきっと見つかります。
廃業について悩んでいる自営業者(個人事業主)の方は、ぜひ最後までご覧ください。
\毎月の返済が苦しい.../
自営業者(個人事業主)が借金を抱えてしまう3つの理由

まずは、自営業者がどのような理由で借金問題を抱えてしまうのか、代表的なケースをみていきましょう。
皆さん、まじめに頑張っている方ばかりなのに…。
だからこそ、私たちは法的な知識でその方たちの再出発をサポートする責任があるのです。
売上減・経費高騰による運転資金の枯渇
コロナ渦における売り上げ減少や、近年の原材料費・光熱費の高騰は、多くの事業の利益を圧迫しています。
日々の運転資金が不足し、その場をしのぐために消費者金融や銀行カードローンで補填を繰り返すうちに、気が付けば借金が膨らんでしまった、というケースは非常に多いです。
最初は小さな金額でも、自転車操業に陥ってしまうと返済は極めて困難になります。
【関連記事】コロナ融資が返済できない!6つの対処法と倒産急増の理由を解説
設備・事業拡大投資の失敗
事業をさらに成長させたいという前向きな思いで行った設備投資や事業拡大が、裏目に出てしまうこともあります。
売上が予想どおりに伸びず、高額な機材のリース料や店舗の家賃、人件費といった固定費だけが重くのしかかっている状態です。
よかれと思ってした投資が、結果的に資金繰りを悪化させる大きな原因となってしまいます。
取引先の倒産や税金・社会保険料の予期せぬ支払い
自身の経営努力とは関係ないところで、問題が発生することもあります。
例えば、主要な取引先が倒産し、売掛金が回収できなくなったことで、連鎖的に資金繰りが悪化するケースです。
また、事業が好調だった翌年に課される高額な所得税や住民税、消費税の支払いができず、延滞税が膨らんでしまうことも、自営業者特有の悩みといえるでしょう。
自営業者の債務整理|事業継続・再起を諦めない3つの方法

借金問題を法的に解決し、事業の継続や再起を目指すための手続きが債務整理です。
自営業者が主に利用する債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産の3つの方法があります。
それぞれの特徴を理解し、自分の状況と照らし合わせてみましょう。
だからこそ、それぞれのメリット・デメリットをしっかり比較して、自分の状況に最適な方法を選ぶことが大切なのです。
任意整理|将来利息カットで月々の返済を30~50%削減
※返済を30~50%削減というのはあくまで一例で、実際の削減率は元の借入れ状況や返済期間によって大きく変動することに注意してください。
任意整理は、裁判所を介さず、弁護士が債権者と直接交渉し、返済の負担を軽くする方法です。
主に将来発生する利息をカットしてもらい、残った元金を3~5年(36~60回)で分割返済していくことを目指します。
利息がなくなることで返済総額が減り、月々の返済額も下げられる可能性があります。
個人再生|借金を最大1/5~1/10に減額し事業に必要な資産は残す
個人再生は、裁判所に申立てを行い、再生計画の認可を得ることで、借金を大幅に圧縮する手続きです。
圧縮率は負債総額によって決まっており、最大1/5~1/10に減額できる可能性があります。
個人再生最大のメリットは、住宅ローン特則を利用して自宅を残せるほか、事業に必要な設備や機械・車などの資産を残したまま、事業を継続できる点にあります。
【関連記事】任意整理と個人再生の違いを7項目で徹底比較!メリットやデメリット・向いている人の特徴を解説
自己破産|借金の支払い義務を免除され最短6ヶ月~1年で再出発
自己破産は、裁判所に申立てを行い、支払い不能であることを認めてもらうことで、原則としてすべての借金の支払い義務を免除してもらう手続きです。
税金や社会保険料など一部の支払いは免除されませんが、膨らんだ借金をゼロにして、生活を再スタートできるのが最大の特徴です。
自営業者の場合、事業用資産の調査などが必要な管財事件となることが多く、手続きは最短で6ヶ月~1年程度かかります。
債務整理以外の方法も検討しよう
状況によっては、債務整理以外の方法が有効な場合もあります。
例えば、取引のある金融機関に返済期間の延長(リスケジュール)を交渉したり、新たな融資を受けることで経営改善を図ったりする方法です。
ただし、これらの方法は根本的な借金の減額にはつながらないため、一時的な対策となるケースが多いです。
どの方法が最善かを見極めるためにも、まずは弁護士にご相談ください。
債務整理を成功させるために自営業者がやってはいけないこと

債務整理をスムーズに進め、事業の再建を成功させるためには、避けるべき行動があります。
よかれと思って取った行動が、かえって状況を悪化させてしまうこともあるため注意が必要です。
後悔しないためにも、やってはいけないことをしっかり知っておく必要がありますね。

もう少し早くご相談いただけていれば…と感じるケースは本当に多いです。
税金や社会保険料の滞納を放置してしまう
税金や社会保険料は、自己破産をしても支払い義務が免除されません。
滞納したまま放置すると、延滞税は増え続け、最終的には事業用資産や売掛金を差押えられる可能性があります。
差押えを受けると、事業の継続は極めて困難になります。
債務整理によって他の借金の返済をストップさせ、浮いた資金を税金の支払いに充てるなど、計画的な対応が不可欠です。
見栄やプライドから弁護士への相談が遅れてしまう
「経営者として何とか自力で立て直したい」「人に弱みを見せたくない」という気持ちは、とてもよくわかります。
しかし、そのプライドから弁護士への相談が遅れ、状況が悪化してしまうケースは後を絶ちません。
相談が早ければ早いほど、任意整理や個人再生など、事業を残すための選択肢は広がります。
弁護士には守秘義務があるので、相談内容をほかの人に知られてしまうことはありません。
安心してご相談ください。
事業用の借金と個人の借金を混同してしまう
自営業者の場合、事業の運転資金と、個人の生活費のための借金が混在していることがよくあります。
弁護士に相談する際は、どの借金が何のためのものなのか、できるだけ正確に伝えることが重要です。
特に個人再生の手続きでは、事業の資産価値を評価する場面があり、この区別が手続きをスムーズに進めるための鍵となります。
【状況別】自営業者が検討すべき債務整理方法

ここでは、あなたの状況に合わせて、どの債務整理を検討すべきかの目安を紹介します。
自分の状況を客観的に見つめなおすことが、最適な選択への第一歩になります。
【任意整理】借金額は大きくないが月々の返済が苦しい
借金の総額が比較的少なく(目安として300万円以下)、安定した事業収入が見込める場合は、任意整理が適している可能性があります。
整理したい借金を選べるため、事業用のローンや保証人がいる借金はそのまま残し、負担の大きいカードローンだけを整理するといった柔軟な対応が可能です。
【個人再生】事業資産を守りたいが借金が大きい(500万円以上)
借金が500万円以上と高額になっているものの、店舗や設備などの事業資産を手放したくない、事業を続けたいという強い意志がある場合には、個人再生が最も有効な選択肢です。
借金を大幅に圧縮し、無理のない返済計画を立てることで、事業の立て直しを図れます。
【自己破産】事業の立て直しは困難だが再起を目指してリセットしたい
すでに事業の継続が困難な状況で、資産もない、あるいは資産を処分してでも借金をゼロにして再起を目指したい、という場合には自己破産を検討しましょう。
自己破産は、借金の悩みから解放され、心機一転、新たなスタートを切るための手続きです。
破産後に再び起業することにも法的な制約はありません。
自営業の債務整理に強い弁護士の選び方

債務整理を成功させるためには、信頼できる弁護士選びが不可欠です。
以下の3つのポイントを参考にしてください。

弁護士選びは本当に重要ですね。
まずは現状をお聞かせください。
個人事業主の債務整理案件の実績は豊富か
債務整理は弁護士の主要業務の1つですが、中でも自営業者の案件は、会社員などが行う一般的な債務整理とは異なる専門的な知識や経験が求められます。
事業資産の評価や、事業継続を前提とした債権者との交渉など、複雑な点が多いからです。
法律事務所のホームページなどで、個人事業主の案件に関する解決実績が豊富かどうかを確認しましょう。
事業継続を前提とした解決策を親身に提案してくれるか
事業を続けたいという気持ちに寄り添ってくれる弁護士を選びましょう。
安易に自己破産を勧めるのではなく、どうすれば事業を残せるか、個人再生や任意整理の可能性を親身になって検討してくれるかどうかが重要です。
無料相談などを活用し、弁護士の人柄や姿勢を見極めることをおすすめします。
費用形態が明確で分割払いに対応しているか
弁護士に依頼する際の費用について、明確な料金体系を提示してくれる事務所を選びましょう。
現在、手元にまとまった資金がない方のために、費用の分割払いに柔軟に対応してくれるかどうかも大切なポイントです。
事前に費用の総額や支払い方法について、遠慮なく質問してください。
自営業の債務整理についてよくある質問

ここでは、自営業の債務整理についてよくある質問をまとめています。

事前に知っておくと安心です。
債務整理後に再び個人事業主として融資を受けることはできますか?
債務整理を行うと、信用情報機関に事故情報が登録されるため、約5〜10年間は新たな融資を受けることが難しくなります。
しかし、登録期間が終了すれば、融資審査に通る可能性は再び出てきます。
その期間に事業を安定させ、自己資金を準備しておくことが再起のための鍵となります。
債務整理の手続き中に急な仕入れなど事業資金が必要になった場合、資金調達はできますか?
債務整理の手続き中に新たな借入れをすることは、原則としてできません。
弁護士に依頼した後は、債権者への返済が一時的にストップするため、その間に手元に残る資金(キャッシュフロー)を事業の運転資金に充てていくことになります。
弁護士と一緒に、資金繰りの計画を立てることが重要です。
屋号の銀行口座や事業用クレジットカードはどうなりますか?
債務整理の対象とした金融機関の銀行口座は、凍結されて預金と借金が相殺される可能性があります。
そのため、事前に給与振込口座を変更したり、預金を引き出しておくなどの対策が必要です。
事業用のクレジットカードも、債務整理を行うと利用できなくなります。
自営業の債務整理で迷ったらまずは弁護士にご相談ください

ここまで、自営業・個人事業主の方の債務整理について解説してきました。
借金問題は、1人で悩み続けていても解決することはありません。
むしろ、時間が経つほど状況は悪化し、選択肢は狭まっていきます。
債務整理は、事業の終わりではなく、借金の悩みから解放され、事業と生活を立て直すための法的な始まりの手段です。
廃業を決断してしまう前に、まずは一度弊所にご相談ください。
\毎月の返済が苦しい.../