増え続けるサクラ詐欺!実態とその手口を解説します
2022.08.12 | 大地総合法律事務所
近年、サクラ詐欺の手口が巧妙化しており、弊所に寄せられる詐欺被害の相談も急増しています。
その一端として、コロナ渦という状況もあり、人々の出会いの場がSNSやマッチングアプリ、出会い系サイトにシフトしていることも大きく関係していると考えられます。
いずれのサービスも、それぞれ法律による規制があり、基本的には法に従った運営がなされていますが、残念なことにこれらのサービスを通して金銭を騙し取るという詐欺行為が後を絶ちません。
詐欺の手口を知っていたら、被害に遭う可能性を格段に減らすことができるはずです。
また、怪しいと思って調べた方が、このコラムを目にして気づいてくれたらという気持ちから、これらの実態と手口を紹介したいと思います。
サクラ詐欺を見分ける方法としてお役立ていただけたら幸いです。
サクラ詐欺の被害にあってお金を騙し取られても、これらの詐欺行為は返金請求が可能です。
これって詐欺?と不安な方がいましたら、まずは気軽に弊所までご相談ください。
サクラ詐欺の種類とその被害内容について
総じて、これらの詐欺行為は、コミュニティサイトもしくは出会い系(マッチング)サイト上で行われます。※サイトでは無くアプリの場合もあり。
今回紹介する詐欺の手口では、それらのサイトやアプリ(以下、まとめて悪質サイトとします)自体が詐欺を目的として運営されており、やりとりの相手は、この悪質サイトに雇われていたサクラであるという仕組みになっています。
最近では、やり取り相手がサクラではないと信じ込ませるためか、悪質サイトを介して実際に相手と通話ができるという手法も取られているようです。
しかし、通話ができたところで、それがサクラではないという証明にはなり得ませんので、ご注意ください。
種類
サクラ詐欺にはどんなものがあるかはこちらからご覧ください。
よくある種類ごとに、それぞれ手口の詳細や被害に遭わないために気を付けるべきポイントなどをご紹介しております。よろしければそちらも併せてご参照ください。
どんな被害に遭うの?
悪質サイトは有料ポイント制になっており、サイト内で何かを行うにはそのポイントを購入しなければなりません。
中には、メッセージの送受信は無料というサイトもありますが、基本的にはメッセージの送受信にもポイントが必要になります。
悪質サイトやサクラ詐欺の種類ごとにそれを購入させる理由は異なりますが、被害内容は、この有料ポイントを消費させ、購入させることで金銭を騙し取るというものです。
メッセージの送受信料以外では、例えばこんな名目があります。
◎占い詐欺の場合
・無料鑑定期間延長チケットなど
無意味な合言葉を何度も送らせる、いま鑑定をやめると幸せが逃げるなどと言って、ずっとやりとりを続けるよう仕向けてきます。
それだけでもポイントを消費するため、お得感を出しつつ結果的にポイント代金を支払わせるという巧妙なやり口です。
◎その他サクラ詐欺の場合
・各種手続き料金、イベント参加料など
連絡先や口座情報を送信するために各種手続きを求められます。中には、手続きではなく、「くじ」や「ガチャ」のようなゲームイベントを開催している悪質サイトも存在しています。
■ポイントの購入方法
最近は、悪質サイトが運営元を特定されるのを防ぐため、決済を複雑化する傾向が見受けられます。
主に用いられる決済方法はこちらです。
・クレジットカード決済
・プリペイド決済(コンビニ決済) ※
・銀行振込
・キャリア決済
また、返金請求を行う際には、「支払った証拠」が必要になります。
各種明細やレシート、プリペイドカードの原本(またはチケット)などは、必ず捨てずに保管しておきましょう。
※プリペイド決済(コンビニ決済)とは
プリペイド式の電子マネーです。
インターネット上のみならず、コンビニでも購入・チャージが可能なことから、コンビニ決済とも呼ばれています。支払いには、購入時に発行されるIDやプリペイド番号を使用するため、クレジットカードなどと違って名前などの個人情報を入力する必要はありません。
被害の特徴
サクラ詐欺にはいくつかの特徴がありますので、被害に遭わないためにも、気を付けるべきポイントとして以下の内容を押さえましょう。
■悪質サイトへの誘導
サクラ詐欺の舞台となる悪質サイトは、必ずしも被害者が直接利用登録したものとは限りません。
むしろ、ご相談の声を聞く限り「登録した覚えはない、初めて見るサイトだった」「いつの間にかそのサイトが使えるようになっていた」というケースが多く見受けられます。
覚えのないサイトは利用する前に一旦立ち止まり、これは詐欺じゃないか?と疑うようにしましょう。
では、被害者はどのように悪質サイトへたどり着いたのでしょうか。よくあるパターンをご紹介します。
①サクラからの誘導
SNSで知らない人からDMがきたことはありませんか?世界中の人とオンラインで気軽に繋がることができる昨今では、本当に交友関係を広げたくて繋がりを求めるメッセージが送られることも少なくはありません。
全てに対して疑心暗鬼になる必要はありませんが、連絡を取り合ううちに何らかの理由をつけてサイトやアプリへ誘ってきた時点で、それはサクラだと判断して間違いはないでしょう。
また、これにはSNSだけではなく、間違いメールも含まれます。
場合によっては「人違いですよ」と返すこともあると思います。悪質サイトのサクラが間違いメールを装っている場合、返信があったのをいいことにそのままメッセージのやりとりを続け、最終的には同じようにサイトやアプリへ誘導してきます。
「今の方法では連絡が取り合えなくなる」に要注意です。
覚えのない人からの連絡にはむやみに返信しないことが一番です。
②迷惑メール
受け取る側の意思に関わらず、知らないアドレスから一方的に届くメールまたはメッセージです。近頃はメールだけではなく、SMS、LINEで届く場合も多いです。
URL付きのメッセージには特に注意です。
心当たりのないメッセージには反応しないようにしてください。
③広告やランキングサイト
サクラ被害の中でも、占い詐欺や副業詐欺に多いケースです。
世の中にある大半のランキングサイトや広告は健全なものですが、中には悪質サイトが運営しているおとりページも存在しています。
それらのおとりランキングサイトや広告から、メールアドレス、生年月日の登録、LINEの友だち追加などをさせ、その情報から迷惑メールへと繋げます。
また、占い詐欺の場合は「無料鑑定」のおとりサイトも存在しています。鑑定結果を見るにはメールアドレスあるいはLINEの友だち追加を行わなければならず、上記同様にそこから迷惑メールへと繋いでいるようです。
連絡先や自分に関する情報を何かに登録する際は、すぐに登録せず、一度そのサイトが安全なものなのかを検索してから登録するようにしましょう。
■サイト名やデザインが頻繁に変わる
悪質サイトは、調べられると都合が悪いからなのか、検索避けのためにサイト名やデザインを頻繁に変える傾向が見受けられます。
使うごとにサイト名やデザインが変わっていたら要注意です。
■やりとりが消える
悪質サイトの場合、やりとりしたメッセージが消えてしまう可能性があります。
警察はもちろん、弊所のような弁護士事務所から何か言われたときに証拠を残さないためと考えられます。
怪しいと思うことがあったらその時点から証拠を残しておきましょう。
被害に遭ってしまったら?
このような悪質なサクラ詐欺被害は返金請求が可能です。
相談は無料で行っておりますので、ご不安な方はまずはお気軽にお問い合わせください。
詐欺かも?と思ったら、
- 相手には何も言わない
- 証拠を取る
- 弁護士に相談する
この3つが大事です。
相手に対して直接詐欺を疑うと、逆上されてしまったり証拠を削除される可能性があります。相手には何も言わないようにしてください。
また、返金請求には証拠の有無が大事なポイントになります。
すべてが完璧に揃っていなくても大丈夫です。どんなものが証拠になるのか、以下ご参考ください。
※撮れるものはスクリーンショットに残しておきましょう。
①支払い関係
・クレジットカード利用明細
・決済完了のお知らせメール
・プリペイドカード(電子マネー)原本
・プリペイドカード(電子マネー)購入時のレシートなど
・銀行振込明細
②相手方の情報
・サイトURL
・サイト名
③その他
・やりとり相手の名前
・メッセージ
※特に、支払いを求められている、促されているものなど
また、実際にあった被害をもとに返金事例をご紹介してしていますので、よろしければご参照ください。
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