支援金・当選金詐欺とは?
「●億円支援します」「●億円当選しました」「●千万円分のポイント買取対象者に選ばれました」と射幸心を煽り、数千万円や数億万円といった大金を受け取れますよ、と謳いながら逆に金銭をだまし取る詐欺の手口です。
金銭を受け取るためのやり取りは全てサイト上で行われ、登場人物は全員サイト側に雇われたサクラです。
そもそものサイト自体が、詐欺を目的として運営されている悪質なものです。
被害のきっかけ
被害のきっかけとして代表的なのは、迷惑メールやSMS(ショートメッセージ)です。
なかには、それが迷惑メール・SMSと気づかない方も多くいらっしゃいますので、これらのメールに見られる特徴的なポイントをいくつか紹介します。
- 大金がもらえる、受け取れる、と思わせる内容になっている
- メッセージの全文が表示されておらず、「続きはこちら」「受け取りはこちら」といった、URLが添付されている
メールに添付されているURLをクリックすると、不思議な事にいつの間にかサイトに登録されていたようで、会員IDやポイントまで付与されています。
また、サイト内のメッセージBOXには既に支援者や手続き担当者を称する人物からのメッセージが複数届いています。
サクラについて
支援金・当選金詐欺で登場するサクラは複数名おり、ターゲットをだますにあたって、サクラたちがまるで演劇のようにそれぞれの役割を演じます。
この手法は劇場型詐欺と呼ばれており、「オレオレ詐欺」もこの手法です。
支援金・当選金詐欺では、「支援者を名乗る人物」「手続き担当者」と最低でも2名は登場します。
ほかにも、
・煽り役
・お金の配送役
・立会人 などが登場することも多いです。
支援金・当選金詐欺で登場する典型的なサクラの属性を、参考程度に紹介します。
①支援者
・病気で余命僅かだから遺産をあげます系
・家族(兄弟など)の話相手になってくれたら謝礼を払います系
・困っている人に財産を譲りたい系
・支援団体を名乗る団体
・銀行や政府関係機関を名乗る団体
②手続き担当者
・支援金にまつわるやりとり全般の窓口を称する担当者
・当選金にまつわるやりとり全般の窓口を称する担当者
③煽り役
・実際に支援金や当選金が受け取れたと称する人物
・支援金or当選金の受取手続きを迫るようなメッセージを送りつけてくる人物
④お金の配送役、立会人
・当選金or支援金を手渡しする場合に運ぶ役割の人物とその際に立ち会う人物
手口
被害内容としては、支援金・当選金を受け取るためにこじつけた手続き費用などで、有料ポイントの購入を不当に強いるといったものです。最初は3,000円分のポイントといった少ない金額から始まり、その額は段々と膨れ上がってくることもこの詐欺の特徴の一つです。
それらがどのようにして行われるのかを解説していきます。
■ポイントを付与する
まず最初に、やり取りを始める時点で予めポイントを付与することで、手続き指示などのやりとりがスムーズに出来るよう仕向けています。
または、サクラが負担するといって付与する場合もあります。
■肝心なところでポイント不足になる
具体的な手続きに入った直後、もしくは手続き終了間際などに付与されたポイントがなくなります。
そうして、「あと一歩で金銭の受け取りが叶う」というという心情を利用し、さらなるポイントの購入を促します。
手続きの名目
・サイトの正会員になる必要がある
・情報の文字化けを解除または防止する など
■煽る
「私も既に受け取れたから何も心配することはない」、というように、実際に支援金や当選金が受け取れたと称する人物がメッセージを送りつけてターゲットの心情を煽ります。
また、支援金・当選金の受け取りにグループが作成されており、全員が手続きを行わないと誰一人としてそれを受け取れないなど、同じグループのメンバーを装ったサクラが、連帯責任を押し付けてくるパターンも多く見受けられます。
被害に遭わないためには?
そもそも、こんなに高額な金銭を配る団体や人物が実在しているなら、インターネット上の一角のサイトでひっそりと行われているはずがありません。
支援金の中には「●●福祉金」というように、さも実際に存在してそうな名目で支援を申し出てくるサクラも存在します。
また、支援者が団体名・銀行や政府関係機関を名乗っている場合も多いです。
これらの名称が出てきたら、まずはインターネットで検索し、それが実在するものなのかを必ず確かめてください。
ましてや、高額な金銭をあげますと言っているのにお金を払うように要求してくるなんて話が矛盾していますからね。
なかには、信用させるためか弁護士を称する人物が登場するより悪質なケースも存在します。それが本物の弁護士かどうかは日本弁護士連合会(日弁連)のHPで調べることが可能です。(HP右上の「弁護士検索」より)
仮に該当の弁護士が存在していたとしても、そこに表示されている住所や電話番号に連絡し、その弁護士がこのような業務を行っているか、確認してみてください。
被害に遭ってしまったら?
支援金・当選金詐欺の被害は返金請求が可能です。
相談は無料で行っておりますので、ご不安な方はまずはお気軽にお問い合わせください。
詐欺かも?と思ったら、
- 相手には何も言わない
- 証拠を取る
- 弁護士に相談する
この3つが大事です。
相手に対して直接詐欺を疑うと、逆上されてしまったり証拠を削除される可能性があります。相手には何も言わないようにしてください。
また、返金請求には証拠の有無が大事なポイントになります。
すべてが完璧に揃っていなくても大丈夫です。どんなものが証拠になるのか、以下ご参考ください。
※撮れるものはスクリーンショットに残しておきましょう。
①支払い関係
・クレジットカード利用明細
・決済完了のお知らせメール
・プリペイドカード(電子マネー)原本
・プリペイドカード(電子マネー)購入時のレシートなど
・銀行振込明細
②相手方の情報
・サイトURL
・サイト名
③その他
・やりとり相手の名前
・メッセージ
※特に、「お金が受け取れる」というものや「支払いを求められている・促されている」もの
また、実際にあった被害をもとに返金事例をご紹介してしていますので、よろしければご参照ください。
ttps://daichi-lawoffice.com/column/