コロナ渦という状況もあり、最近はマッチングアプリなどを通して出会いを求める方が多いですよね。そんな中、この状況を利用した詐欺被害も急増しています。
出会い系詐欺とはどんな被害なのか、被害に遭わないためにも、また、遭ってしまった場合はどうしたらいいかを解説していきますので、ご参考ください。
出会い系詐欺とは?
出会い系詐欺とは、異性との出会いを目的としたコミュニティサイト、いわゆる出会い系サイトを利用した詐欺のことです。最近流行っているマッチングアプリを利用した詐欺も含まれます。(以下、まとめて「サイトやアプリ」とします)
出会い系詐欺で登場する異性は、サイトやアプリ側に雇われた「サクラ」が多く、この被害はサクラ詐欺という呼び方もされています。
そもそものサイトやアプリ自体が、詐欺を目的として運営されている悪質なものも多くあるということです。
被害内容としては、メッセージの送信料やシステムにこじつけた●●料など、サイトやアプリの利用料として有料ポイントの購入や料金の支払いを不当に強いられるといったものです。
手口
サクラの見分け方として、出会い系詐欺で見られる大きな特徴は以下の4つです。
①やりとりを長引かせる
とにかくやりとりを長引かせて、メッセージの送信に伴うポイントを消費させてきます。
ポイントの消費=有料ポイントの購入に繋がりますからね。
②話が繋がらない
自分のプロフィールやこれまでのやりとりの流れも組まず、一方的で誰にでも送れそうな内容のメッセージが送られてくることも多くあります。
サクラたちは、騙される人を狙ってできるだけたくさんの相手にメッセージを送りつけますので、そのような内容のものが届いたら無視しましょう。
③会いたくても会えない
日時や場所を決め、いざ会おうという日が来ると会えなくなるパターンです。
そうなると、次の日時や場所が決める必要やその日までにまたメッセージのやりとりを重ねますよね。これも、やり取りを長引かせて多くの有料ポイントを購入させるための手口です。
④連絡先交換ができない
携帯が壊れたなどの理由でサイトやアプリへ誘導された場合、「携帯が使えるようになった」と改めて連絡先の交換を持ち掛けられます。
この手口の場合は、メッセージの送受信料が無料なサイトやアプリも多いです。
その場合にどうやって有料ポイントを購入させるかというと、連絡先交換に必要な各種手続き費用として、ポイントの購入をさせるという仕組みになっているわけです。
求められる手続きの具体例として多いものをご紹介します。
・文字化け解除の手続き
→メッセージの中で一番重要なLINEIDなどが、個人情報だからという理由で文字化けしてしまう場合に求められる手続き
・セキュリティ解除の手続き
→上記同様に、今の状態では連絡先のような個人情報にあたる内容は送信できないという場合に求められる手続き
・会員ランクを上げるための手続き
→連絡先を交換するには、サイトやアプリ内の会員ランクを一定以上のものにしなければ交換できないという意味不明な規定によって求められる手続き
・チャットルームを利用するための手続き
→連絡先の交換は専用チャットルームで行う必要があるなどという意味不明な規定によって求められる手続き
また、手続きとは異なりますが、連絡先交換のための独自イベントを設けている悪質サイトやアプリも存在します。
イベントでは「くじ」や「ガチャ」のような手法が使われていて、そのために有料ポイントが必要になるという仕組みです。
これらを行っても一向に手続きが終わらず、結局はポイントの購入代金が増すばかりで連絡先は交換できない、というのが出会い系詐欺の典型的な特徴です。
出会い系詐欺では、必ずしも自らサイトやアプリへ登録した人だけが被害に遭ってしまうわけではありません。
知らないうちに、サクラから巧妙に悪質なサイトやアプリへ誘導されていることがほとんどですので、次はどういった誘導方法があるのか解説していきます。
被害のきっかけ
■SNSからの誘導
Instagramなど、SNS上にもサクラは潜んでいます。
このような場合、以下の流れで誘導されます。
DMから連絡先の交換→何度かやりとりする→別の連絡方法を希望される→悪質なサイトやアプリへ誘導
別の連絡方法を希望される理由としては、以下のパターンが多いので要注意です。
- 携帯(スマホ)が壊れた
- 今使っている携帯(スマホ)が使えなくなる
- (バレてはいけない人)に連絡を取り合っていることがバレた など
いずれにしても、次の携帯や連絡手段が手に入るまで「無料」でやりとりできるサイトやアプリとして紹介され、誘導されるという流れです。
■他のサイトやアプリからの誘導
SNS同様、大手有名サイトやアプリにもサクラは潜んでいます。
このような場合、以下の流れで悪質なサイトやアプリへ誘導されます。
- (バレてはいけない人)に連絡を取り合っていることがバレた
- もっと使いやすいサイトがある など
すぐには誘導せず、一旦はLINEやメールアドレスの交換を挟んでから、「携帯が壊れた」などの理由で誘導を進めることもあります。
■メールからの誘導
・迷惑メール
知らないアドレスやWebサイトから一方的に届くメールです。
「今すぐ会いたい」という内容や、中にはいきなりきわどい関係を迫る過激な内容が記載されていることもしばしばです。
メールの文章が途中まで表示されていないことも多く、「続きはこちら」というようなURLが添付されているものには要注意です。
URLをクリックすると、勝手に会員登録されているばかりか、サイト内のメッセージBOXにはサクラ達からのお誘いメッセージがたくさん届いていて、返信したらそのままサイトの利用が開始されてしまうといった流れになります。
・間違いメール
異性との出会いを求めていなくても、間違いメールをきっかけに悪質なサイトやアプリへ誘導される場合もあります。
特に、「この間はありがとうございました!」「アドレスを変更しました!(名前の記載無し)」というような内容が突然届いた場合はサクラの可能性が非常に高いです。
間違いメールを装ったサクラは、「これをきっかけに相談相手になってくれませんか?」などやりとりを続けようとしてきます。覚えのないアドレスからの連絡にはご注意ください。
やりとりを続けてしまうと、
- 携帯(スマホ)が壊れた
- 今使っている携帯(スマホ)が使えなくなる
- (バレてはいけない人)に連絡を取り合っていることがバレた
というような理由で悪質なサイトやアプリへ誘導する手口になっています。
■LINEからの誘導
間違いメールからの誘導の場合と同様です。
被害に遭わないためには?
■自らサイトやアプリに登録した場合
紹介した4つの手口を思い出してください。
相手が、一つでも思い当たる節を出してきたら、それ以上やりとりは進めないでください。
■自らサイトやアプリに登録していない場合
1.覚えのない人からの連絡にはむやみに返信しない
2.「携帯(スマホ)が使えなくなる」に要注意
3.今の方法では連絡が取り合えなくなる
理由は上記誘引方法の紹介で挙げた通りです。
サイトやアプリに誘導された場合は、そのサイト・アプリ名をインターネットで検索し、口コミなどを調べてみましょう。
何も情報が出てこなかったとしても、“じゃあなんでこの人はここを知っているんだろう?”となりますよね。それはそれで怪しいです。
もしどうしてもやりとりを続けたいのなら、4つの手口を念頭に置いて注意するようにしてください。
被害に遭ってしまったら?
出会い系詐欺の被害は返金請求が可能です。
相談は無料で行っておりますので、ご不安な方はまずはお気軽にお問い合わせください。
詐欺かも?と思ったら、
- 相手には何も言わない
- 証拠を取る
- 弁護士に相談する
この3つが大事です。
相手に対して直接詐欺を疑うと、逆上されてしまったり証拠を削除される可能性があります。相手には何も言わないようにしてください。
また、返金請求には証拠の有無が大事なポイントになります。
すべてが完璧に揃っていなくても大丈夫です。どんなものが証拠になるのか、以下ご参考ください。
※撮れるものはスクリーンショットに残しておきましょう。
①支払い関係
・クレジットカード利用明細
・決済完了のお知らせメール
・プリペイドカード(電子マネー)原本
・プリペイドカード(電子マネー)購入時のレシートなど
・銀行振込明細
②相手方の情報
・サイトURL
・サイト名
③その他
・やりとり相手の名前
・メッセージ
※特に、「会う約束をしたのに会えなかった」「連絡先の交換に失敗している」「支払いを求められている・促されている」ことがわかるもの
また、実際にあった被害をもとに返金事例をご紹介してしていますので、よろしければご参照ください。
ttps://daichi-lawoffice.com/column/