副業を始めようとしたとき、「簡単に稼げる」「今すぐ登録だけで収入が得られる」などという言葉につい惹かれてしまった経験はありませんか?
なかには、実際にお金を払ったあとに「なんだかおかしい」と気付き、不安になってしまった方もいるかもしれません。
副業詐欺においても一定の条件を満たせばクーリング・オフが適用されるので、詐欺だと気付いた段階ですぐに申請することが大切です。
しかしすべて副業案件がクーリング・オフの対象になるわけではなく、「できる場合」と「できない場合」がはっきりわかれています。
この記事では、副業詐欺でクーリング・オフが適用される条件や注意すべきポイント、そして被害に遭ったときの相談先について詳しく解説します。
\もしかしたら詐欺に遭ったかもしれない.../
副業詐欺に遭ったかも?まず確認したいこと

「副業を始めたばかりなのに、なぜかどんどんお金を請求される…」
「仕事内容が曖昧なまま、気付いたら高額な情報商材を買わされていた…」
そんな不安や違和感を覚えている方は、もしかしたら副業詐欺の被害に遭っている可能性があります。
ここでは、副業詐欺が疑わしいときにまず確認したいことを解説します。
支払い方法や被害額(支払済みの金額)がいくらか
副業詐欺かもしれないと感じたとき、まず確認しておきたいのが「どのように支払ったのか」「実際に支払った金額はいくらか」という点です。
例えば、クレジットカード決済であれば、早期にカード会社へ連絡することでチャージバック(不正取引やトラブル時に、カード会社が支払いを取り消す仕組み)の対象になる可能性があります。
「支払った金額がはっきりわからない…」という場合でも、通帳やクレジットカードの明細、送金履歴のスクリーンショットなどを早めに確認・保存しておきましょう。
契約日・支払い日がいつか
クーリング・オフは申請期限があるため、契約日・支払い日を確認しましょう。
契約の種類によって、申請期限は異なります。
訪問販売や電話勧誘販売での契約であれば8日間、マルチ商法や業務提供誘引販売取引での契約であれば20日間がクーリング・オフできる期間です。
例えば、近年増えている「SNSを通じて勧誘される副業詐欺」や「在宅ワーク詐欺」では、「スマホ1つで誰でも稼げる」と謳い、教材費やツール代の支払いを求める手口が多く見られます。
もし「仕事の提供を前提に商品やサービスを販売していた」と判断されれば、
この場合は業務提供誘引販売取引に該当し、契約日から20日以内であればクーリング・オフが可能です。
ただし、実際には仕事の紹介がされておらず、単なる情報商材の販売やサポート費用の名目になっているケースもあります。
その場合は業務提供誘引販売取引に該当せず、別の取引類型(例えば電話勧誘販売)とみなされ、クーリング・オフ期間が8日間になることもあるため注意が必要です。
契約書やメールなどの証拠が手元に残っているか
契約書やメールなどの証拠が手元にあれば、コピーやスキャンをして確実に保存します。
書類での契約書があれば原本も保存し、破棄しないよう気を付けましょう。
とはいえ、詐欺業者の多くは口頭での説明や曖昧な契約にして、証拠を残さないようにする傾向があります。
チャットやSNSのDMを使ったやり取り、会話の録音、打ち合わせの際のメモなど、できる限りの証拠を残しておくことが大切です。
副業詐欺でクーリング・オフできるケース


ここでは、副業詐欺でクーリング・オフできるケースを解説します。
以下に該当する場合は、期間内に申請できるよう急ぎ手続きを整えましょう。
情報商材を買わされた場合
「このマニュアルを買えば、誰でも月10万円稼げます」
「副業初心者でも成功できるノウハウです」
そんな甘い言葉に惹かれて高額な情報商材を購入してしまった場合でも、クーリング・オフができます。
「納得したうえで申し込みや契約にいたっている」という考えで泣き寝入りしてしまう人もいますが、実はクーリング・オフできることがあるのでチェックしましょう。
特に、ZoomやLINE電話などを使った電話勧誘を受けてインターネット上での申し込みを誘導された場合、特定商取引法の「電話勧誘販売」を主張する余地があります。
また、仕事をあっせんするなどと言われて勧誘を受けて情報商材を購入した場合も、クーリング・オフにおける「業務提供誘引販売取引」として主張できます。
初期費用やツール代などを請求された場合
初期費用やツール代の支払いがともなう契約も、クーリング・オフの対象です。
契約時に十分な説明がなかったり契約書面が交付されていなかったりする場合、クーリング・オフの適用期間が延長されることもあるのでチェックしてみましょう。
消費者保護の観点から、事業者側の不誠実な対応を防ぐための措置として設けられているので、安心して制度を使えます。
副業詐欺でクーリング・オフできないケース



難しい判断が必要だからこそ、弁護士への相談が大切なんです。
副業詐欺に遭った場合でも、必ずしもクーリング・オフが適用されるわけではありません。
法律上、クーリング・オフ制度には適用条件があり、これに当てはまらない契約は解除できないことがあります。
ここでは、代表的なクーリング・オフができないケースを紹介します。
自らインターネット上で申し込んだ商材の場合
自らインターネットで申し込んだ商材は、一般的に「通信販売」として扱われるため、クーリング・オフの対象外となることがほとんどです。
通信販売にはクーリング・オフの制度自体が設けられていないためです。
ただし、通信販売であっても、特定商取引法第15条の3により、事業者があらかじめ契約のキャンセルや申し込みの撤回についての特約を表示していない場合には、商品・サービスの受け取りから8日以内であれば、消費者の側から契約の解除を申し出ることができる場合があります。
また、商材の内容に虚偽や誇大表現があった場合は、消費者契約法に基づき契約を解除したり、返金交渉を行うことが可能です。
しかし、クーリング・オフのように一方的に契約を解除できるわけではないため注意しましょう。
その場合はクーリング・オフが適用されますので、購入後に「怪しい」と感じたら、まず契約の経緯を整理し、専門機関へ相談しましょう。
法人名義で契約した場合
「営業のために、もしくは営業として締結するもの」については特定商取引法のすべての条項の適用が除外され、クーリング・オフも適用されません。
副業や情報商材の契約であっても、法人名義で契約をした場合はクーリング・オフができないケースがあるため注意が必要です。
ただし、すべての法人名義契約が対象外になるわけではありません。
契約の目的が個人利用や家庭用である場合には、クーリング・オフの対象になる可能性があります。
また、「誰でも簡単に稼げる」と勧誘され、個人事業主として契約をした場合でも、必ずしも自動的に「営業のための契約」とは判断されません。
契約内容や状況により、クーリング・オフが適用されることもあります。
電子コンテンツの利用開始後にクーリング・オフしたい場合
電子コンテンツの一部でも閲覧・利用していた場合、クーリング・オフが原則適用されません。
使用や利用が始まった時点で「商品が消費された」とみなされるため、中身を見てから(利用してから)クーリング・オフができない仕組みになっています。
特に、副業系の情報商材・マニュアル・ツールや動画教材など、電子コンテンツで提供されるものには注意しましょう。
クーリング・オフの期間を過ぎてしまった場合
クーリング・オフの期間を過ぎてしまった場合は、いかなる場合でも遡って適用することができません。
「気付いたときには8日を過ぎていた」「知らないうちに期限を過ぎてしまった」ということがないよう、すぐに専門機関へ相談することをおすすめします。
契約書や重要事項説明書が交付されていないときなど、クーリング・オフ以外の救済を適用できるケースがあるので、弁護士に相談することは非常に大切です。

副業詐欺でクーリング・オフをする方法

クーリング・オフは、書面・はがき・メールなどの電磁的記録で行います。
以下の項目を漏れなく記入し、特定記録郵便や簡易書留など配達記録が残る手法で発送しましょう。
- 「契約を解除します」と明記
- 契約年月日
- 商品名
- 契約金額
- 販売会社、担当者
- 通知年月日、購入者の氏名・住所
無事に返金されるまで、コピーを手元に保管しておくのがおすすめです。
また、クレジットカードを使っている場合は、販売会社の他にクレジット会社にも同内容を通知します。
動画での説明はこちら▽ 佐久間先生 では前回に引き続き、クーリング・オフを学んでいきましょう。 事務局さん よろしくお願いいたします! [目[…]
副業詐欺をクーリング・オフしたいときの相談先


ここでは、副業詐欺をクーリング・オフしたいときの相談先を解説します。
弁護士
副業詐欺に関して、法的な観点から具体的に対応したい場合は弁護士に相談するのがおすすめです。
- 契約が取り消しできるか、返金請求できるかアドバイスしてもらえる
- 内容証明の作成や交渉をお願いできる
- クーリング・オフの手続きを代行してもらえる
- クレジットカードの停止などやるべきことを教えてもらえる
弁護士に依頼できる業務は多く、被害救済からクーリング・オフの実務まで幅広く可能です。
副業詐欺か疑わしい段階で、具体的な被害が出ているかわからないときの相談先としても活用できます。
消費者生活センター
電話番号「188」にかけるだけで、お住まいの地域の消費生活センターにつながります。
「契約内容が不明確」「クーリング・オフできるかわからない」「業者にどう伝えればいいか不安」といった悩みも、相談員が丁寧に聞いてくれます。
副業詐欺にありがちな「時間が経てば返金される」「キャンセルはできないと言われた」などの言葉に惑わされず、少しでも不安があればすぐに消費生活センターに相談するのが鉄則です。

警察
明らかに悪質な手口が使われている場合や、詐欺の疑いが強い場合は警察に相談することも可能です。
最寄りの警察署や交番で被害届を提出し、被害状況ややり取りの証拠を提出すれば、事件として動いてくれる可能性が高まります。
ただし、事件として操作が始まったからといって、被害救済までできるかは別問題です。
返金や契約解除など、民事的な解決を求める場合は弁護士に相談して対応するのがよいでしょう。
副業詐欺のクーリング・オフに関する「よくある質問」

最後に、副業詐欺のクーリング・オフに関する「よくある質問」を紹介します。
副業詐欺では?と不安になったときは、以下をご参考ください。
クーリング・オフって電話で伝えるだけでOKですか?
いいえ。電話だけで伝えるだけでは完了しません。
法律上、契約を解除する意思表示は「書面」で行う必要があるため、電話連絡のあとに必ず内容証明郵便などで正式な通知書を送る必要があります。
不安があれば、弁護士や消費生活センターに相談し、手続きのサポートを受けることをおすすめします。
クレジットカードで払った場合、返金されますか?
副業詐欺でクレジットカード払いをした場合でも、返金を受けられる可能性は十分にあります。
クレジットカード会社には、不正利用や商品・サービスの未提供、詐欺被害が疑われる場合に、利用者の申し立てで取引を取り消し(チャージバック)できる仕組みがあります。
トラブルに気付いたらすぐにカード会社へ相談し、必要に応じて弁護士や消費生活センターにも連絡しましょう。
副業詐欺業者に「クーリング・オフできない」と言われた場合は?
クーリング・オフは法律で定められた消費者の権利であり、契約後の一定期間内であれば理由にかかわらず契約を解除できる制度です。
業者が「できない」と言っても、法律上クーリング・オフが認められている場合は一方的に契約を解除できます。
脅し文句に屈しそうなときこそ、業者の言葉を鵜呑みにせず弁護士など専門家を味方につけましょう。
まとめ:副業詐欺のクーリング・オフは弁護士にご相談ください
副業詐欺に遭った際、クーリング・オフは消費者が持つ大切な権利ですが、適用条件や手続きは複雑でわかりにくい場合が多いです。
業者から「クーリング・オフできない」と断られても、法律上認められるケースもあるため、自己判断であきらめる必要はありません。
迷ったときは遠慮なく弁護士にご相談ください。