「+1(800)」などで始まる国際電話や、ナビダイヤルを悪用した詐欺電話は年々巧妙化しています。
「自分は大丈夫」と思っていても、うっかり応じてしまうケースも後を絶ちません。
最近では、警察官などを名乗って信用させる「なりすまし型」や、投資・還付金を装う詐欺なども多発しています。
そこで本記事では、代表的な詐欺電話の特徴や被害の事例、被害を防ぐための正しい対処法をわかりやすく解説します。

折り返さない方がいいですよね?

本記事で詐欺電話の特徴を詳しく解説しますので、一緒に学んでいきましょう。
\もしかしたら詐欺に遭ったかもしれない.../
知っておきたい詐欺電話の特徴とは

近年、特殊詐欺の手口はますます巧妙化しています。
年齢や性別を問わずにスマホが普及しているため、電話を使った詐欺も多発している現状です。
特に「国際電話」や「SMS(ショートメッセージ)」を悪用するケースが急増しています。
本章では詐欺電話の特徴をわかりやすく紹介します。
あれって詐欺ですか?
詐欺電話の特徴を解説しますので、日頃から気を付けてください。
国際電話から電話がかかってくる
電話番号の頭に「+1」「+44」など、プラスマークが付いた番号からの着信は、国外からかけられている電話です。
例として、「+1」はアメリカもしくはカナダから発信されています。
このような海外の国番号が表示される電話には注意が必要です。
国際電話を経由して日本国内の番号に詐欺をしようと試みています。
警視庁によると、特殊詐欺に使われた電話番号の約73.5%が国際電話番号だとされており、日頃から注意が必要です。
見知らぬ国番号からの着信は絶対に折り返さないようにしましょう。
参考:警視庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ「みんなでとめよう!!国際電話詐欺 #みんとめ」
SMSのメッセージから折り返しを促される
SMS(ショートメッセージ)も、詐欺電話のきっかけとして悪用されています。
届いたSMSのメッセージ内には折り返しの電話番号やURLが貼られており、指示に従ってしまうと詐欺に遭うおそれがあります。
URLの場合は、開いてしまうとフィッシング詐欺に遭う可能性もあるためご注意ください。
- 「●●税務署です。至急ご連絡ください」
- 「カードの不正利用がありました」
- 「至急!アダルトサイト利用料が未納です」
上記のようにメッセージには不安を煽る文面が記載されており、電話やリンクのクリックに誘導するケースが多いです。
SMSで届く連絡は、公式アプリや公式サイトから内容を確認し、記載された電話番号にはかけないようにしましょう。
0570のナビダイヤルや非通知を悪用するケースも多い
NTTドコモビジネス株式会社が提供している「0570」で始まるナビダイヤルは、固定電話とスマホでは通話料金が異なるサービスです。
スマホの方が高く設定されており、企業や官公庁などのコールセンターなどに利用されています。
詐欺電話のなかには、このナビダイヤルを悪用する詐欺が発生しており、注意が必要です。
主な手口としては、「電力会社です」などと名乗り、折り返し電話を促すことで詐欺に誘導します。
また、非通知設定や発信元不明の電話にも注意が必要です。
非通知でかかってくる電話は、そもそも発信者情報を隠したい意図がある場合が多く、詐欺や営業電話である可能性が高いでしょう。
参考:NTTドコモビジネス株式会社「ナビダイヤル」
詐欺電話に出てしまうとどうなる?被害事例を解説

詐欺電話の怖さは、「つい出てしまうことで被害に巻き込まれやすくなる」点にあります。
何気ない会話のように思えても、相手は巧みに不安をあおったり、信頼関係を装って情報を引き出そうとします。
通話中に個人情報を伝えてしまう、指示どおりに行動してしまうことで、思わぬ詐欺以外に発展するケースも少なくありません。
本章では詐欺電話に出てしまったために、実際に発生している被害事例を解説します。
オレオレ詐欺・振り込め詐欺
子や孫などの身内を装い、「事故を起こした」「会社のお金を使い込んだ」などと告げ、振り込みを求める手口です。
高齢者が狙われやすく、最近でも富山県内で自宅へかけられた電話をきっかけに300万円を超える被害が発生しています。
慌てた様子で電話をかけてくるため、実在の家族との声の違いに気付けず、信用してしまうケースは少なくありません。

参考:北日本新聞社 オレオレ詐欺で魚津の女性387万円被害 自宅に息子かたる電話(2025年11月8日)
還付金詐欺
還付金詐欺は通話やSMSを用いて「医療費の還付があります」「年金の払い戻しが可能です」などと装い、ATMに誘導してお金を振り込ませる詐欺です。
自治体職員を名乗るケースもあり、「医療費や保険料の還付金があるので手続きをしてほしい」などと電話をかけ、銀行やコンビニのATMに誘い出すため、自治体が主体となって詐欺の注意喚起も行っています。
公的機関がATMで還付金を支払うことは一切ないため、絶対に応じないことが大切です。
参考:足寄町「役場を騙る還付金詐欺(電話)にご注意ください!」
違約金・解約料などの請求
「有料サイトの料金が未納」「契約が自動更新されました」などメッセージを送り、電話やLINE登録などで折り返しを求めて支払いを迫る詐欺です。
また、電力会社など実在する企業名をかたって信憑性を高めるケースもあります。
請求内容に心当たりがない場合は、無視をしましょう。
投資詐欺・副業詐欺
通話やSMSを通じて「短期間で儲かる」「有名企業の投資案件」など投資を名目に誘導し、初期費用や保証金をだまし取る手口もあります。
劇場型の投資詐欺も多く、日本投資者保護基金を名乗る業者が、過去に詐欺などの被害にあった方に電話をかけており、被害金の回復を名目にさらに詐欺をはたらくケースも報告されています。
見知らぬ相手からの副業・投資勧誘には応じない、少しでも不安を感じたら警察や消費生活センターへ相談することが大切です。
参考:日本投資者保護基金「日本投資者保護基金を名乗る業者の劇場型詐欺にご注意ください」
なぜ見知らぬ電話番号から着信が止まらない?2つの理由とは

「知らない番号から何度も電話がかかってくる」「海外番号(+1、+44など)からの不審な着信が増えた」など、不審な電話に悩んでいる方は多いでしょう。
なぜ自分の自宅やスマホの電話番号を知っているのか、疑問に思ったことはありませんか。
こうした電話が大量に発生している背景には、主に2つの理由があります。
本章で詳しく解説しますのでご一読ください。
日頃から詐欺に遭わないように、電話への対策も講じておきましょう。
個人情報が流出している可能性がある
見知らぬ電話から着信がある理由には、個人情報リストが流出してしまっていることが考えられます。
ネットショッピングや会員登録時に入力した情報が外部へ漏れ、詐欺業者の手に渡って「名簿リスト」として販売されている可能性があります。
また、フィッシングサイトに個人情報を入力してしまった場合も、詐欺グループのリストに登録され、複数の番号から繰り返し電話がかかってくることがあります。
一度リストに載ってしまうと、番号を変えない限り着信が完全に止まらないこともあるため、非通知の着信拒否設定を行うなどの対策が必要です。
ランダムに大量発信している
個人情報が流出していなくても、自動発信システムを使って電話番号をランダムに入力し、不特定多数に電話をかける詐欺グループもいます。
詐欺グループは無作為に番号を生成し、日本国内だけではなく、世界に向けて電話をかけています。
応答した番号は「現在利用者がいる携帯番号」として記録され、今後の詐欺電話やSMS送信のターゲットリストに追加されてしまいます。

「誰にでもかかってくる」と思っておきましょう。
詐欺電話に出てしまった!4つの対処法とは

万が一、不審な電話に出てしまった場合でも、落ち着いて対処すれば詐欺被害を防ぐことができます。
本章では被害を防ぐ4つのポイントを解説しますので、ぜひ覚えておきましょう。

1.すぐに切り着信拒否の設定を行う
不審と感じたら、まず会話を続けず直ちに通話を切りましょう。
詐欺師は「緊急」「今すぐ」など、相手の判断力を奪う言葉を繰り返します。
通話中に次のような要求が出たら要注意です。
- 個人情報(氏名、生年月日、住所、マイナンバー、口座番号、暗証番号)を聞き出す
- 今すぐATMで振込や操作をするよう指示する
- 他者と相談させない誘導
- 警察官や検察官などを名乗る
通話を切るタイミングが分からない場合は、相手の承諾を待たずに電話アプリのボタンを使ってすぐに切りましょう。
相手の話を最後まで聞く必要はありません。
2.個人情報を話さない
不審な番号から着信が残っていても、折り返さないでおきましょう。
特に国際番号や0570(ナビダイヤル)などの電話は、折り返すことで次のリスクが生じます。
- 高額な国際通話料や有料ダイヤル料金が発生する
- 折り返しに応答したことで「反応がある」と判定され、さらに詐欺の対象になる
- 折り返し先が偽のコールセンターや詐欺窓口である場合、会話により被害拡大を招く
不安な場合、かかっていた番号をインターネットで検索することもおすすめです。
詐欺電話の場合、不審な番号の情報を共有するサイトで、すでに情報が挙げられている場合もあります。
3.正規の電話番号へ折り返すと伝える
不審な電話を受けた際、「この件については自分から連絡します」と冷静に伝え、すぐに通話を切ることもおすすめです。
例えば、銀行や市役所・警察などを名乗る相手であっても、そのまま会話を続けるのは危険です。
詐欺グループは本物の組織名や担当者名をかたり、巧妙に信頼を得ようとします。
自分から折り返しの確認を行いましょう。
4.警察や消費生活センターへ相談する
詐欺電話に出てしまい、少しでも不安を感じたら早めに警察や消費生活センターへ相談することが被害防止につながります。
全国共通の「警察相談専用ダイヤル #9110」や、「消費者ホットライン 188(いやや)」に連絡すれば、警察・消費生活センターにつながり、具体的な対応方法を教えてもらえます。

詐欺電話を未然に防ぐ方法はある?

詐欺電話が多くかかってくるようになっても、スマホの電話番号は仕事で使用している等の理由で簡単に変更できない人は多いでしょう。
実は日常のちょっとした対策で多くの被害を防ぐことが可能です。
本章では「詐欺電話を未然に防ぐ方法」を解説します。

非通知や国際電話は拒否設定が可能
スマホや固定電話は「非通知」「海外発信(国際電話)」からの着信を拒否する設定が可能です。
特に高齢の家族がいる家庭では、オレオレ詐欺などを防ぐ効果も高いため、設定をすることがおすすめです。
| スマホの非通知着信の拒否設定 |
※Androidは機種によって異なるためご注意ください |
| 固定電話の非通知着信の拒否設定 |
※NTT東日本・西日本では70歳以上(ご家族同居含む)の非通知拒否設定等のサービスが工事・利用が無料です。 |
+マークの電話は詐欺のため出ない
電話番号の先頭に「+」が付いている場合は、海外からの発信です。
国内在住者に、海外から正当な用件で電話がかかることはほとんどありません。
固定電話の場合は以下の警察庁リンクから国際電話の着信ブロックが可能ですので、あらかじめ導入しておきましょう。
参考:警視庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ「みんなでとめよう!!国際電話詐欺#みんとめ」
見知らぬ電話番号の着信には応じないようにする
知らない番号からの電話にすぐ出るのは避けましょう。
折り返す場合はインターネットで検索して番号を確認したり、留守番電話やSMSの内容をチェックしてから判断することが大切です。
特に高齢者の方は、「知らない番号には絶対出ないこと」を家族と共有しておくことが大切です。
詐欺電話で被害に遭ったら迷わず弁護士へ相談すべき理由

詐欺電話の被害に遭ってしまったら、迷わず弁護士へ相談することが大切です。
詐欺の被害には時に示談交渉や訴訟が必要となることも多く、法的な対応ができる専門家の力が欠かせません。
本章では、詐欺電話の被害を弁護士へ相談すべき理由を解説します。

被害回復への見通しが立つ
弁護士に相談することで、送金先口座の凍結や返金請求など被害回復の可能性を早期に把握できます。
「もう取り戻せない」と諦める前に、まずは弁護士に相談することが大切です。
特に早期の相談は、解決できる可能性が高くなります。
示談交渉や訴訟も依頼できる
弁護士であれば、相手方との交渉や訴訟対応まで一括して進めることが可能です。
警察にはこうした対応はできないため、弁護士への相談が欠かせません。
詐欺のように相手の素性が不明なケースでも、法的手段での特定や返金請求が可能です。
二次被害を未然に防ぐことも可能
被害者を装った「返金サポート詐欺」など、二次被害も増えています。
被害者が「詐欺に騙される人物」としてリスト化されてしまうケースは多く、さらに被害に遭うケースは少なくありません。
弁護士に早めに相談することで、こうした新たな被害を未然に防ぐ効果もあります。
詐欺電話に関するよくある質問

詐欺電話にはさまざまな手口があるため、不安を感じている方は多いでしょう。
年齢や性別問わずにターゲットとなりやすいため、しっかりと対策をすることが大切です。
そこで、本章では詐欺電話に関するよくある質問にお答えします。

怪しい電話をすぐに切りましたが問題はありますか?
まったく問題ありません、適切な対応です。
不審に感じたり、内容がATMなどに誘導するような電話は、すぐに切ることがおすすめです。
迷惑電話に出ちゃったら他の迷惑電話も増えますか?
電話番号が「有効」と認識されることで、他の詐欺業者に共有されるケースがあります。
通話後は速やかに着信拒否設定を行った上で、別の番号からの着信やSMSが増えるおそれがあるためご注意ください。
詐欺電話を見極めるコツはありますか
詐欺電話では、被害者を追い詰めたり、焦らせたりするような口調が多い傾向があります。
「急がないと違約金が発生する」「この電話が切れると還付金は戻らない」など電話を切らせないような言葉が出たら要注意です。
電話で金銭や個人情報を求められた場合は、一度切って公式窓口に確認しましょう。
詐欺電話は事前に徹底対策を!もしもの時は弁護士にご相談ください

詐欺電話の多くは、非通知・国際電話の拒否設定や、家族間での「不審な電話に出ないルール」を共有するだけでも、被害の芽を摘むことができます。
しかし、詐欺の手口は巧妙化しており、被害を完全に防ぐことは難しいものです。
もしも詐欺電話で「うっかり個人情報を伝えてしまった」「お金を振り込んでしまった」場合は、詐欺被害に強い大地総合法律事務所へご相談ください。