近年、副業や在宅ワークの手段として「アフィリエイト」の人気が高まっています。
しかし、注目度が高いことを逆手に取った「アフィリエイト詐欺」が増えているので注意しましょう。
「誰でも月収100万円」「クリックするだけで稼げる」といった甘い誘い文句につられてしまい、被害額が増えたケースも少なくありません。
本記事では、アフィリエイト詐欺の概要やよくある手口・相談先について解説します。
アフィリエイト詐欺とは?

アフィリエイト詐欺とは、アフィリエイト(成果報酬型広告)を悪用して、不正に利益を得ようとする詐欺行為のことです。
アフィリエイト自体は合法で健全なビジネスモデルですが、アフィリエイトの仕組みを悪用して詐欺を働く人がいる点に注意しましょう。
健全なアフィリエイトビジネスなのか詐欺なのか見抜くことも難しく、詐欺だと気付かないまま加担してしまう恐れもあります。
国民生活センターや消費者庁もアフィリエイト詐欺に警鐘を鳴らしており、インターネットを使う人全員が警戒しておくべき詐欺です。
副業詐欺でアフィリエイトが扱われているパターンもあります。
副業詐欺についてより詳しい説明についてはこちらから▼
近年、働き方改革への対応や収入アップ対策として、副業を始める人が増えています。 しかし「情報商材やツールを高額で売りつける」「副業に必要なお金を振り込んだ途端に相手と連絡が取れなくなった」など、悪質な副業詐欺も増加しているので注意しま[…]
アフィリエイト詐欺によくある6つの手口

ここでは、アフィリエイト詐欺でよくある手口を紹介するので詳しくみていきましょう。
高額な情報商材の販売
アフィリエイト詐欺のなかでも特に多いのが、高額な情報商材を販売する手口です。
副業に興味を持っている人や在宅で稼ぎたいと考える人がターゲットになることが多く、「このマニュアルさえあれば誰でも簡単に稼げる」と有料商材の購入を勧められます。

「成功者の限定ノウハウ」「ここでしか手に入らない情報」といった言葉だけが並び、実際の内容が不明なまま高額を請求されるケースがほとんどです。
高額なコンサルティング・代行契約
アフィリエイト詐欺では、「完全サポート付き」「稼げるまで徹底的に指導」などの名目で、高額なコンサル契約や代行サービスの契約を結ばせるケースも増えています。
一見するとプロによる手厚いサポートを受けられるように見えますが、実際にはサポートの実態が乏しく、料金に見合うサービスも得られません。
なかには、「サポートは月に1回だけの簡単なやり取り」「マニュアルの内容を質問しても返信が遅い」「代行内容がテンプレートどおりで効果が出ない」など、実質的なサポートがほとんどないことも。
また、情報商材自体は低額で販売し、そのあと高額なサポートプランに勧誘されるパターンもあります。
事前に契約書や利用規約で返金不可と明記されている場合が多く、泣き寝入りになりやすいことも懸念されます。

無料セミナーやイベントでの勧誘
アフィリエイト詐欺のなかでも、特に被害が増えているのが「無料セミナー」や「副業イベント」などを使った対面型の勧誘手口です。
興味を持って気軽に参加しただけのつもりが、気付けば高額な情報商材やコンサル契約を結ばされていた、という被害が後を絶ちません。
「無料」「参加特典あり」「リスクゼロ」といった言葉で警戒心を解くことも多く、インターネット上で手軽に参加できるのでハードルも低くなっています。
一部の悪質なセミナーでは、複数人のスタッフが参加者を囲むようにして説得を続ける「囲い込み勧誘」や、「今すぐ契約しないと損」と煽る言動も見られるので注意しましょう。

高額な自動管理ツールやシステムの販売
アフィリエイト詐欺の一環として、「自動で稼げる」「完全放置で収益化できる」と謳って高額な自動ツールやシステムを販売する手口もあります。
特に「初心者」や「忙しい副業希望者」を狙って販売されており、実態とかけ離れた内容で大きな被害に遭うケースがあるので注意しましょう。
また、近年はAI技術が大幅に進歩しているため、「AIがアフィリエイトビジネスを自動化してくれる」「初期設定だけでOK。あとは放置すればAIが稼働してくれる」という文言が使われることも多いです。

ネットワークビジネスとの組み合わせ
最近では、アフィリエイト詐欺とネットワークビジネスが組み合わさった新たな手口も増加しています。
一見すると「紹介報酬付きのアフィリエイト案件」に見えますが、実態は人を勧誘し続けなければ収益が出ない、マルチ商法に極めて近い構造です。
最初はアフィリエイトビジネスに関する説明を聞いていたはずなのに、「稼ぐにはこの商品を紹介して」「チームを作っていけば不労所得」といった説明にシフトしていくことも珍しくありません。
人を紹介して入会金や利用料を取るビジネスモデルであれば、十分に警戒したほうがよいでしょう。

ASPなど業者や有名人の名を使った詐欺
アフィリエイト詐欺のなかには、大手ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)や有名企業・インフルエンサー・有名人の名前を勝手に使って信頼性を装うケースが存在します。
信頼を得るための「なりすまし」や「偽装広告」であり、被害者は「本物だと思って安心して契約してしまった」と後悔します。
まるで本物のサービスのように見せかけた詐欺サイトから、SNSの投稿風画像やLINEのスクショ風画像を使うものまで、近年手口が多様化しています。

アフィリエイト詐欺の4つの共通点
ここでは、アフィリエイト詐欺の共通点を詳しくみていきましょう。
「スキルゼロでも稼げる」と門戸を広げる
アフィリエイト詐欺では、「スキルや経験がなくても簡単にお金を稼げる」と謳い、参加費用や高額な情報教材の購入を求めることが多いです。
実際には、紹介される手法で稼げる可能性が極めて低かったり、参加者が利益を得られる前に費用を支払うだけの状況に陥ったりするので注意しましょう。
同様に、稼ぎ方が不透明で、実際にどのように収益が発生するのかがわからない場合は詐欺の可能性が高いです。

「あなたならできる」など特別感を演出する
「あなたならできる」や「あなただから紹介している」といった言葉は、アフィリエイト詐欺でよく使われる手法です。
「自分には特別な才能がある」と心理的に深く訴えかける効果があり、つい高額な情報教材やサポート費用を支払ってしまうかもしれません。
また、「あなたもこのグループの一員になれる」「成功者の仲間入り」といった言葉で、ターゲットをコミュニティに引き込もうとすることもあります。

「今日中の契約なら割引を適用できる」など契約を急がせる
「今日中に契約すれば割引を適用できる」など、期間限定だからという理由で契約を急がせるパターンも多いです。
「このチャンスを逃すと後悔するかもしれない」という心理的な圧力をかけ、冷静に情報を吟味したり第三者に意見を求めたりする余裕を与えません。
どんなに魅力的なオファーであっても、「今すぐ決めなければならない」と急かされた場合は、冷静に一晩考えるようにしましょう。
家族・友人・信頼できる人に意見を聞き、細かい契約内容や条件をしっかり確認することが必要です。
リスクやデメリットの説明が少ない
信頼できるビジネスモデルは、メリットだけでなくデメリットやリスクについても正直に説明し、透明性を保とうとするものです。
しかし、アフィリエイト詐欺の多くはメリットや得られる利益だけを強調し、ネガティブな要素にはほとんど触れません。
リスクを伝えずに契約を急かしたり、「簡単に稼げる」と謳って誰でも100%成功したりするように見せかけます。
アフィリエイト詐欺かも?と思ったときの相談先
ここでは、アフィリエイト詐欺が疑われるときの相談先を紹介します。
少しでも違和感があればすぐにでも相談し、不安を払拭してからアフィリエイトを始めましょう。
国民生活センター
国民生活センターは、消費者の権利を守るために設立された機関です。
詐欺被害の相談だけでなく、商品トラブルや契約トラブルなど全般的に相談に乗ってもらえます。
アフィリエイト詐欺や、マルチ商法、投資詐欺などに関する情報提供や注意喚起を行っているので、情報収集の場として国民生活センターのWebサイトも活用してみましょう。
アフィリエイト詐欺であると判明し、被害届を出したいときは警察に相談しましょう。
直接警察署の窓口で相談もでき、刑事告訴の依頼も可能です。
弁護士
弁護士は、アフィリエイト詐欺に関する相談から実際の法的手段の実行まで、幅広く力になってくれる存在です。
法律の専門家なので、被害回復や金銭の回収に向けたアドバイスもしてくれます。
まとめ|アフィリエイト詐欺は誰でも遭う可能性がある!
アフィリエイト詐欺はインターネットの広がりとともに件数が増えており、「誰でも遭う可能性のある詐欺」として広がっています。
自分だけは大丈夫だろうと油断せず、「簡単に稼げる」には裏がある、という視点を忘れないようにしましょう。
自分の身を守るためにも、「怪しいかも?」と思った時点で立ち止まり、相談・確認してから決めることをおすすめします。
また、アフィリエイト詐欺に遭ってしまった方は、ぜひ弊社へご相談ください。