Aさんはスマホ副業を紹介するLINEアカウントを友だち登録したところ、いろいろなスマホ副業に関するお知らせを受信した。その中でランキング1位と紹介されていたお勧めのスマホ副業を実践することにした。まずは実践のために19,800円のガイドブックが必要だったためこれを購入した。
その後、販売事業者から「仕事に関する説明を行う」などの理由で電話を受け、その中で、更に高収入を得るためとして、高額プランの購入を勧められた。販売事業者は「絶対に稼げる」などと謳い、Aさんは言われるがままに消費者金融から借り入れを行い、代金300万円の支払いを行った。
スマホ副業の実践開始直後には、販売事業者から「購入代金のキャッシュバックがあるから書類にサインしてほしい」と説明され、Ａさんは書類にサインを行った。
しかし、その書類は実は「和解合意書」であった。
その後、Aさんはスマホ副業を実践するも、すぐに販売事業者からのサポート連絡が途切れたため、クレームを入れたところ、「和解合意書を締結した時点で、すでにサポート期間は満了している」などといわれ、まったく取り合ってもらえなかった。もちろん、そのスマホ副業で稼げることもなかった。

BさんはYoutubeを閲覧中、「誰でも簡単に稼げるスマホ副業」などと謳う動画広告を見かけ、販売事業者のLINEアカウントへ誘導され友だち登録を行った。
LINE登録後、Bさんは販売事業者とやり取りを行い、具体的なスマホ副業の内容について電話で説明を受けた。
パソコンが使えないBさんは、スマホ副業に対し「難しいのではないか？」などの不安を覚えていたが、販売事業者から「スタンプを送るだけ」「1日10分程度」などと言われ、その言葉を信じ、実践することにした。
販売事業者から「仕事に関する手続きを説明する」などと電話を受け、その中でBさんは販売事業者から言われるがままに遠隔操作アプリを自身のスマホにインストールし、販売事業者側に操作をゆだねた。
しかし、手続きが進んでいくと、説明されたスマホ副業の契約代金があまりにも高額だったため、Bさんはその場で断りを入れた。
販売事業者の勧誘から1か月半後、消費者金融1社より「今月の返済がまだ確認できていない」などと身に覚えのない連絡を受け、Bさんは詐欺被害にあったことに気が付いた。
販売事業者は、Bさんのスマホを遠隔操作し、Bさん名義でインターネットバンクの口座を開設しその管理情報を詐取、その上で複数の消費者金融からBさん名義で借り入れを行い、販売事業者がBさん名義で開設した銀行口座へと送金し、さらにそこから販売事業者へと送金するように手配していた。